【マルチタスク】 と 【CPU】 について。 (初級者の方に解説)
『“複数の作業”は いつもやっているよ。 複数のタスクを起動してるよ。』・・と思うかもしれませんネ。
でも、ちょっと違うんです。
“A〜Eの5個のタスクを 切り替えながら作業をする” という形と、
“A〜Eの5個のタスクを 同時進行で作業を行なう” という形とでは、【CPU】と【Windows】の負担に大きな差があるのです。
後者のスタイルを 専門用語で 【プリエンティブマルチタスク】 と呼びますが、
“1秒”という時間を「何千分の一」とかの短い単位でちぎって 各々のタスクに振り分けています。
※これを “タイムスライス制御”とか、“タイムシェアリング”等と呼びます。
当然ながら、これをコントロールする側の負担は大きく、“制御ミス”が起きる可能性も高くなります。
この制御が上手く出来るかどうかは、HDDの性能・台数ではなく Windows自身とCPUに最も大きく依存しています。
※ちなみに、“A〜Eの5個のタスクを切り替えながら作業をする” という形の マルチタスクは、【ノンプリエンティブマルチタスク】と言いますが、
現在では マルチタスクとは呼ばれなくなっています。
“田中式処置”を行っていないWin98(se)で 今回の動作テストを行えば、まず間違い無く 途中で “反応無し” となって停止します。
(詳しくは 後で述べます。)
HDDを増設したり 高速なHDDに交換してから挑戦すれば 作業1つ当たりの処理時間は短縮されるでしょうが、
やっぱり 止まるモノは止まります。
(何種類かのマザーボードで 私自身が実際に行って確認しています。)
解りやすい例として、【F1レースの車】と【一般の乗用車】を比較してみましょう。
一般の乗用車は 中古でない限り 滅多に故障しません。
しかし、【F1レースの車】は 最高級の部品で作ってあるのに 頻繁に故障します。
あれは、簡単に言えば “性能の限界ギリギリ”のレベルで走行し、無茶をしながら走行しているからです。
カーブを曲がる時は 常に“ブレーキとアクセル”の両方を踏みながら走行しているでしょ。
※“Windowsの安定度”を測るという意味で 【マルチタスク作業】を行わせるのは最有力の試験方法なのです。
この点が 基礎知識を持たない一般の人には理解しにくい点なのですが、
私を中傷した連中は 「一般の人が理解しにくい」という事をうまく利用して、
『なに、マルチタスク?。 ベンチマークの数値が向上する訳でもないのに 何の意味があるんだ。』・・・
と 批判していました。
“ベンチマークの数値”というものは、
特定の部品を交換するか 該当する特定のアプリケーションを交換すれば その数値は向上します。
しかし、数値は向上しても 【青画面・フリーズ】が解消する訳ではないのは 御存知のとおりです。
“Windowsの安定度”と“ベンチマーク数値”とは 直接には関係無いのです。
早い話が、CPUを高性能の物に交換して 【青画面・フリーズ】が解消するでしょうか?(笑)。
もし そうであれば、
Microsoft あるいは インテル から それらしいコメントが発表されていたハズです。
『青画面・フリーズの問題は 高性能のCPUを使えば解消する。』・・という定説は存在しません。
あるいは、
『青画面・フリーズの問題は HDDを増設すれば解消する。』・・という定説も存在しません。
聞いたことありますか?(笑)。
“タイムスライス制御”の機能の主要な部分は CPU自身が保有しており、
Windowsはこれを使って各タスクを制御し、
各タスクが欲しがるメモリを配分するのは Windowsの中核機能である“メモリマネージャー”の役割です。
そして、「CPUの性能が低ければ、【同時処理】を行う能力も低い」 という事にもなります。
という訳で、
もし、 あなたのCPUが 私のCPUの2倍の性能であれば、同じ作業を もっと楽にこなせて当然です。
あるいは、“アップデート”の名目にふさわしい上位のWindowsであれば、もっと厳しい作業をこなせて当然です。
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