【システム設定ユーティリティ】の「スタートアップ」タブについて。 ここに TaskMonitor (taskmon.exe)、 SchedulingAgent (mstask.exe) があります。 この2つの項目は 「無効」に設定しない方が無難であると思います。(理由は後述) この2つについてですが、Windows98リソースキットを調べてみました。 2000ページ近くあり、また 上記2つについての解説は5〜6箇所に飛び飛びで、 それぞれの記事は 相互に「参照」する指示が無く、目次に載っていない箇所もあります。 従って、 私が見つけた部分の他にも解説があるかもしれず、 見つけた部分を読んでもまだ不明な部分がある事をお断りしておきます。 さて、上記の2つは レジストリエディタでは 次の RegKey に存在します。 ●HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunServices  SchedulingAgent=mstask.exe  ↑ SchedulingAgent と表示される項目は 「mstask.exe が実行モジュール」との意味です。 ●HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\run  TaskMonitor=C:\Windows\taskmon.exe ========================================= まず、1番目の「SchedulingAgent=mstask.exe」です。 リソースキットP.1201に、「タスクウィザードの実行ファイルは mstask.exe である」と  書かれております。 つまり、 mstask.exe は【タスクウィザード」】であると判断できます。 ところが、 スタートメニュー配下にある「タスク 管理」のリンク先は  C:\Windows\EXPLORER.EXE ,::{20D04FE0-3AEA-1069-A2D8-08002B30309D}\::{D6277990-4C6A-11CF-8D87-00AA0060F5BF} となっていて訳が判りません。 SchedulingAgent が「項目名」ですから、 間接的であれ、「タスクスケジュール」の事を指しているハズです。 ここに着眼して調べてみました。 ●【メンテナンスウィザードでの設定】 と 【NortonAntiVirus等での設定】 を含めて、  全ての「タスクスケジュール」を、  スタートメニュー配下にある「タスク 管理」の起動によって   ユーザーが直接管理(調整)できる事が判りました。  (「タスク」というウィンドゥが開きます。一度は起動してみて下さい) そして、その「実行時期」などを調整するためのツールが【メンテナンスウィザード】です。 【メンテナンスウィザード】の実体は TuneUp.exe です。 TuneUp.exe が MsTask.exe を呼び出します。 つまり、幾つかのモジュールが協力して「タイミング」や実行時期などを計って 複合的に実現しているのが「タスクスケジュール」であると判断できます。 ●こういう場合、問題を起こさずに完全に 設定を「無効化」するには難しい判断を伴うでしょう。  少なくとも、  「元締め」の役割を果たしている部分で「スケジュール停止」を設定する必要があるのでは----  と感じます。     ※参考までに、セーフモードGUIでは「スケジュール実行」は      なされないと思います。     セーフモードGUIでは色々な自動実行項目がスキップされますし、     AutoExec.bat、Config.sysも実行されません。     この状態でスケジュールが実行されれば問題が起きるので、     Windowsが自動的に「スケジュール一時停止」をしているハズです。 ●さらに、アプリケーション側でも「スケジュール設定」をしていますから、  『単純に【システム設定ユーティリティ】で SchedulingAgent項目を無効に設定すれば良い』---  と判断して良いかどうか判りません。  単純に「無効設定」した状態で問題が起きるかどうかのチェック(判断)は、  ちょっとWindowsを動かしただけでは判りません。 事前に アプリケーション側の「スケジュール設定」を"無効"もしくは削除して、 さらに、【メンテナンス ウィザード(TUNEUP.EXE)】で「カスタム設定」を選んで  「設定変更⇒カスタム⇒カスタム」と進めて "スケジュール実行無し"にして、 その後で 【システム設定ユーティリティ】で SchedulingAgent項目を無効設定するなら、 問題無いようです。  (後述)   ※SchedulingAgent項目が ONである事を前提として動作しているソフトを考慮する。 ========================================= 次に、2番目の「TaskMonitor=C:\Windows\taskmon.exe」です。 TaskMonitor という名前から判断して 「タスクスケジュール」の仲間として考えたくなりますが、 これは「別物」です。 これは、「プログラムの実行」を監視して、 ディスクアクセスパターンとその頻度を記録するモジュールです。 記録先は、C:\Windows\AppLogフォルダです。 AppLog というフォルダ名から思い出すでしょうが、 デフラグを実行した時に 「使用頻度の高いモジュール」をディスクの外周に再配置する ためのオプション項目があります。 あれと深く関係しています。 TaskMonitor を有効でWindowsを運用していた時に'モジュール起動の頻度・パターン'が記録され、 そのデータが デフラグ実行の時に利用されます。   ※TaskMonitorを停止させても「TaskMonitorの記録データ」は残っており、    古いデータではあってもデフラグで利用されます。 従って、 【システム設定ユーティリティ】で TaskMonitor項目を無効にしたままですと、 デフラグを実行した時に あの項目を選んでも、「効果の少ない再配置」が行なわれる可能性があります。 ただし、 『デフラグによる最適化は、ほどほどの最適化で良く、「完全最適化」は不要』--- という方は、【TaskMonitor の自動実行】を無効にしても構わないでしょう。 【TaskMonitor の自動実行】を無効にすれば モジュールの起動の度に書き込まれる頻度が 減りますから、 時々は 有効にした状態で Windowsを運用し、それ以外の時は無効に設定する・・・ という方法もあります。 ========================================= ●【システム設定ユーティリティ】で、  「SchedulingAgent=mstask.exe」と 「TaskMonitor=C:\Windows\taskmon.exe」を  無効にして、  Windows起動時の「リソース残量」を比較してみました。  2つとも無効にした状態で、「リソース残量」は3%増えます (Ram 256MB)。  単純に2で割って、1つの機能を無効にする事によって1〜2%しか稼げません。 ●結論として、この2つの項目は あまり「無効」に設定しない方が良いように感じます。  ただ、他にも 無効に出来るアプリケーションがあって、  「チリも積もれば〜」という考え方で5%とか7%を稼ぐのなら、それも1手段です。 ========================================= 以下に述べる方法で 合計で 約5%稼いで 実際に運用して見ました。問題は起きませんでした。 1.事前に アプリケーション側の「スケジュール設定」を"無効"もしくは削除して、   さらに、【メンテナンス ウィザード(TUNEUP.EXE)】で「カスタム設定」を選んで    「設定変更⇒カスタム⇒カスタム」と進めて "スケジュール実行無し"にして、   その後で、   【システム設定ユーティリティ】で SchedulingAgent項目を無効設定して 再起動。   ※アプリケーション側の「スケジュール設定」とは、例えば、NortonAntiVirus 等の設定。 2.HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\run   のキーで登録されている point32.exe   を 無効にしたら どうなるんだろう---と考えました。   マウスの「デバイス名 認識」は、   【Microsoft PS/2 IntelliMouse with IntelliEye (IntelliPoint)】 です。   これ、無効にしても 問題無いのでは---と考えた根拠は、次の3点です。  ◆HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\App Paths   に point32.exe というキー が存在する。   つまり、「実行型アプリケーション」という位置付けになっている。  ◆タスクバーのアイコンでマウスアイコンを終了させた後 マウス動作をチェックしてから、   「ファイル名を指定して実行」で point32.exe を実行すれば 元の機能が戻る。   あるいは、コントロールパネルでマウスアイコン起動しても 元の機能が戻る。    ※point32.exe の機能は、     「マウス専用のコントロール設定パネル」としての機能と      第3ボタンの「スムーススクロール機能」他の 拡張機能である事が判明。     「point32.exe 無し」でも 第3ボタンの通常スクロールは機能するし、問題は起きない。  ◆デバイスマネージャで「ドライバファイルの詳細」で見ても、point32.exe という表示は無い。   該当レジストリキーは、   HKEY_LOCAL_MACHINE\Enum\BIOS\*PNP0F13\05 および、   HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\Class\Mouse\0000 であり、   レジストリ全体を検索しても runキー と App Pathsキー 以外に 登録されていない。  という訳で、  point32.exe に依存するような 特定のツールを起動しなければ 問題は無いだろう---  と 考えて、これも無効にしました。 ========================================= ★【自動実行の順番】を調整する方法    ※この方法自体は簡単です。ただし、順番を変えた事によって「障害」が発生しないように     自分で管理して下さい。     C:\windows\SCANREGW.EXE を事前に実行しておいてから調整して下さい。    ※上級者には説明する必要が無いでしょうから、     【最小に設定 ⇒ REGファイルインポート】の方法は説明しません。 本当は、この部分は「半端な知識」で いじって欲しくないのです。 だから、当初 この部分の説明はしていませんでした。 ところが、PC雑誌の特集記事を読んでいじってしまう人がいるので 仕方なく説明することにしました。 ユーザーさんで、 「処置を行った当初は正常だったんだけど、後でここをいじったらパワーマネジメントが変調です。」 と言ってきた人がいました。(やたらにいじるなって。・・・(笑)) 予備知識 : レジストリエディタで閲覧した時の「順番」は    レジストリエディタが「アルファベット順」に表示しているだけです。   (HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\run)  <手順>  1.【システム設定ユーティリティ】を起動します(C:\windows\SYSTEM\MSCONFIG.EXE)。     "スタートアップ" のタブを押します。    ここでは "C:\C_WIN\スタートメニュー\〜〜\スタートアップ" に登録した物も    一緒に表示されますが、「スタートメニュー〜」の分は 最後の自動実行 ですから 言及しません。  2.それぞれの自動実行項目が「何を意味するか」を確認し、    現時点での 自動実行項目をメモします。    ファミリーのモジュールが複数登録されている場合は その表示順もメモします。      ※【システム設定ユーティリティ】の "スタートアップタブ" で表示される順番は       実行される順番を表しています。  3.【SystemTray】、【internat.exe】、【2つの LoadPowerProfile】    この↑4つは有効のままにして、それ以外のモジュールは 全てチェックをOFFにします。    【システム設定ユーティリティ】を いったん終了します。    「再起動しますか?」と確認されますから、「NO」と答えます。    【システム設定ユーティリティ】を再度 起動します。    次に、5番目に実行させたい物を「チェック=ON」にして【システム設定ユーティリティ】を終了します。    「再起動しますか?」と確認されますから、「NO」と答えます。    次に、6番目に実行させたい物を「チェック=ON」にして【システム設定ユーティリティ】を終了します。    「再起動しますか?」と確認されますから、「NO」と答えます。    これを繰り返して、最後に 自分で再起動すれば、    自分の希望する順番で 自動実行をコントロール出来ます。     (効果のほどは疑問ですが・・。)   <注意事項>   【システム設定ユーティリティ】の "スタートアップタブ" で表示されるモジュールは    次の3つの【レジストリkey】に登録されている物が「ゴッチャ」に表示されています。                  (【システム設定ユーティリティ】では見分けが出来ません。)    1. HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunServices    2. HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\run    3. HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run   【システム設定ユーティリティ】で表示される【2つの LoadPowerProfile】は   上記の「1.のRunServices」と「2.のrun」に登録されています。   この↑【2つの LoadPowerProfile】は 【システム設定ユーティリティ】では見分けが出来ません。   即ち、【2つの LoadPowerProfile】を2つ共OFFにするなら パワーマネージメントが機能しなくなる   だけですが、   微妙な操作をしようと思えば レジストリエディタと連動させながら調整する必要があります。   つまり、   「レジストリエディタの操作と意味」、「RunServices と run」、「LoadPowerProfile」等の意味   を完全に把握していない人は【LoadPowerProfile】は いじるべきではありません。   上記の注意事項を守らずに 妙な事をやっても 私は関知しません。   これらは【田中式処置】の範疇外ですから、自分の責任で行って下さい。   また、いじっただけのメリットは無いハズです。 ========================================= 以上です。